Design Wave Magazineという雑誌（2009年2月で休刊になってしまいました）の記事用に、かなり前にPGP Modeler（基板共振解析用のSPICEネットリスト出力ツール）というソフトを公開していたのですが、研究室のWebサイトをコロコロ変えているうちに無くなっていました。
心機一転、PGP Modelerに周波数軸での解析機能を付けたバージョン（PGPlaneEx）を公開します。といっても、もうかれこれ5年ほど前に作って、ほったらかしにしていたんですが。。。それほど高度なことはできないお手軽ソフトとなっております。
- インストール不要、設定ファイルなし
- 一対の対向したPower/Groundペアの描画
- デカップリングコンデンサの追加機能
- インピーダンス（基板共振）の周波数軸解析
- 結果の簡易分布図表示
- 周波数依存効果（表皮効果、誘電損失）対応
- SPICEネットリストのエクスポート（周波数依存効果には非対応）
■バージョン 1.2(最新版) PGPlaneEx.exe(320kb)– Windows(32bit)版 2016/4/23
- 画像ファイルから電源パターンをインポートする機能を追加しました（対応画像フォーマットは、PNG/GIF/JPEG/BMP/TIFF）。
■バージョン1.1 PGPlaneEx.exe(288kb) — Windows(32bit)版 2015/2/24
- 分布図の数値と色の対応設定を追加しました。[設定]-[分布図色設定]から設定できます。
■バージョン1.0 PgPlaneEx.exe(257kb) — Windows(32bit)版 2009/10/2
＊グレーになっているボタン、メニューは、現状では公開していない機能です。
使用方法
- ダウンロードしたファイル（PGPlaneEx.exe）をダブルクリックして起動する。
- 初期状態で、ツールバーの「プレーン描画」ツールが選択されているので、画面上をクリック・アンド・ドラッグすることで、プレーンを描画できる。
- ツールバーの「消しゴム」ツールで、プレーンの一部を消去できる。
- ツールバーの「I/Oポート追加」をクリックし、プレーン上でクリックすることで、入出力ポートを追加できる。追加時の設定ダイアログの「INPUT」は入射ポイント、「OUTPUT」は観測ポイントを追加できる。
- ツールバーの「コンデンサ追加」をクリックし、プレーン上でクリックすることで、デカップリングコンデンサを追加できる。ESL, ESRなどの設定が可能。
- 「ファイル」-「名前を付けて保存」を選択し、ファイルを保存する。
- 「シミュレーション」-「解析設定」を選択し、周波数軸での解析設定を行う。
- 「シミュレーション」-「解析実行」を選択し、シミュレーションを実行する。
- ツールバーの「分布図表示」をクリックすると、プレーン表示にインピーダンスの分布図グラフがオーバーラップ表示される。
- ツールバー右端の周波数選択ボックスから、確認したい周波数を選択すると、その周波数での分布図が表示される。
- 入射ポイント、観測ポイントでのインピーダンスは、「ファイル名.out」というファイル名で保存される。
- 「ファイル」-「SPICEネットリストのエクスポート」を選択すると、プレーンが「ファイル名.cir」というファイルで、SPICEサブサーキットとして出力される。
